子供のその行動に意味はあるのか。
その行動というのは、子供の問題行動の意味について、アドラー子育ての考え方でお伝えしたいと思います。
どんな場合に問題行動をするのか
どんな場合に問題行動をするのかは、「子供たちに何が起こっているんだろう?」という視点で少し立ち止まって考えてみるのが大事!
おおまかに以下の4つのパターンのどれかな?と考えてみます。
①子供は、その行動が問題だと知ってやっていますか?
②その行動が問題だと知っているけど、適切な行動を知らないから仕方なく問題行動をしている?
③問題行動だと知っているし、適切な行動も知っているけど、勇気がなくて安易な問題行動をしている?
④問題行動をしていると親の注目や関心を得ることができるから?
①②の場合は、「これは問題行動なんだよ」と教えてあげればやめるかもしれません。
②の場合は、「問題行動の代わりに今はこういうことをする時間だからしようね」と言うと「あっそうなんだ!」と思う子はそうすると思います。
そうじゃないとすると③や④の可能性があります。

まずは①かもしれないな、②かもしれないなと対応してみて、それから次を考えてみます。
うちの子の行動はこれだ!と分けられるものではないし、答えが決まっているわけでもなくて、「どれかな?」と全部の可能性を考えられるのが大事です。
子供の問題行動は、子供なりの適応能力だといいます。
多くの場合、居場所を確保したくてやっているのだそうです!
次に、子供たちの行動でトラブルが起こった場合の解決策について。
原因から解決しようとするのと、目的から解決しようとするのとでは解決策がまったく違ってくるので、参考にしてみてください。
子供のその行動の原因と目的
子供の行動を原因からみてみるのと、目的からみてみるのとでは、不思議と解決策がまったく違ってきます。
原因からみてみる
まずは、子供の行動を原因からみてみます。
例えば、兄弟げんかをしていて、親は以下のように原因を聞くとします。
・「どうしたの?」
・「何があったの?」
・「どうしてけんかになったの?」
こんなふうに、どういう原因でけんかになったのか?と聞くことって多いと思います。
そうやって聞くと、弟は「お兄ちゃんがいじめたから」と言い、兄は「こいつがぼくのおもちゃをとったから」と言ったとします。
けんかの原因はこれで分かりました。
原因がわかったあと親はどうしますか?
どちらかが正しくて、どちらかが間違っている、と親がジャッジしますか?
お兄ちゃんだから我慢しなさいと言うのも同じです。
親がジャッジしてしまうと、「間違っている」とか「我慢しなさい」と言われたほうは怒ってしまい、次にもっと悪いことをするかもしれません。
こんなふうに、原因を聞いても、たいていの場合は解決策がでてこないのではないでしょうか。
次に、原因ではなくて、目的からみてみるとどうなるでしょう。
目的からみてみる
子供の行動を目的からみてみます。
同じく兄弟げんかをしていたとして、親は以下のことを子供に聞いてみるとどうなるでしょう。
親:「どういう目的でけんかをしたの?」または「どうしたかったの?」
弟:「おもちゃで遊びたかったの」
兄:「おもちゃを取り返したかった」
これで兄弟の目的が分かりました。
その目的のためにどうしたのかも聞いてみます。
親:「それでどうしたの?」
兄:「なぐってやった」
親:「なぐる手段のほかに、なにか方法は思いつかない?」
兄:「方法って?」
親:「例えば、まずは頼んでみるとか」
兄の目的をかなえるための手段が「なぐる」だったので、それの代わりになる行動がなかったか、兄に提案することがきました。
そうすれば次回から、「まずは頼んでみるか」という解決法を選ぶかもしれません。
そしてなぐるという暴力的な解決法をとるよりいいかもしれないと思い成長してくれるかもしれません。
こんなにスムーズにいく場合は少ないかもしれませんが、こうして原因を聞くより、目的を聞いてみるほうが解決策につながることが多いのです!
子供の問題行動まとめ
以上で、「子供のその行動に意味はあるのか?!問題行動について!」をお届けしました。
もう一度書きますが、子供の問題行動は子供なりの適応能力だといいます。
問題だと思っていた子供の行動は、実は子供なりに考えたり試行錯誤した結果の行動で、何をしても注目してくれなかった親が、問題行動をしたときだけは注目してくれるというのはよくある話しです。
アドラー心理学で注目というのは、プラスの感情やマイナスの感情をもって関心を示すことです。
子供を注意したり叱ったりするは、マイナスの感情をもって関心を示していることになります。
子供が生まれてから初めての仲間は親で、その親に注目してくれないと子供は生きていけないんだと思います。
普通のことをしていても、良いことをしていても何も言われないなら、悪いことをしてでも注目を集めようとするのだそうです。
そうやって自分の居場所を確保しているんだと思います。